【サンプリング周波数/ビットレート】ボーカルデータ提出の注意点まとめ【モノラル/ステレオ】

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MIX小ネタ

とあるコンポーザーさんと会話中のできごとです。

コンポーザーさん
あっ、またステレオ…まぁ、いいんだけどさ…
こはる。
最近増えてますか?
コンポーザーさん
増えてるね。まぁ変換はできるけども。。
こはる。
StudioOneのモノ書き出しが少しわかりにくいんですよ。StudioOnePrimeに移行された方では?
コンポーザーさん
たぶんそうだと思います。
指定した形式どおりでないデータの受領にコンポーザーさんは少しモチベが落ちたようでした。

…ということで!少しわかりにくいStudioOneのデータ作成のコツやボーカルデータ提出のあれこれをまとめて解説しようと思います!

ボーカルデータ提出の注意点まとめ

ボーカルデータの要点

ボーカルデータを作成するにあたって注意が必要なパラメータは以下の項目があります。
しっかり覚えておけば同人音楽だけでなく商業作品でも考え方は一緒です。恐れることは何もありません。簡単ですよ!

  • データ形式
  • モノラル/ステレオ
  • サンプリング周波数
  • 量子化ビット数
  • その他

<データ提出方法(例)>
WAVファイル/モノラル/48kHz/24bit

データ形式

sample.wavなどの「.wav」の部分を拡張子といい、ファイルの形式を表します。
ボーカルデータ提出の際は特に指定が無い限りWAVEファイル(.wav)で提出します。

その他ファイル形式(MP3、AAC、OGGなど)はほとんどが圧縮されたオーディオファイルです。

これらの圧縮オーディオですが、高域と低域部分がバッサリと消滅します。
ファイル種類によってさまざまですが容量を減らすために聴こえにくい帯域を劣化させるのが基本となります。

消滅した音は後からWAVに変換しても復活しません。
消滅した音は存在していないのでミックスでも調整することができず、その分クォリティが落ちてしまいます。

必ずWAVEファイルで書き出しを行いましょう。

モノラル/ステレオ

通常の歌もの収録時、書き出し時はモノラルで書き出します。
例外としてはバイノーラル録音がありますが今回は説明対象外とします。

ステレオは左右からなっている音のデータで、モノラルは中央からのみ鳴っている音のデータとなります。
ボーカル用のマイクはそもそもモノラルでしか録れません。

ステレオで書き出しても音の本質的な部分は変わらないのですが、容量が大きくなること、プラグインの使い方で変化が出てしまうため
モノラルにしてからミックスしなければいけなくなり、ステレオで書き出す利点は特にありません。

データ確認方法

DAWに読み込んだ際、波形が二本表示されるとステレオファイルです。一本の表示の場合はモノラルファイルです。
上記図では[0047_HarpSicord]トラックがステレオで[0050_Gt 1]トラックがモノラルです。

StudioOneはミックスダウンで書き出すと必ずステレオになってしまいます。
各DAWのモノラル書き出し方法は後ほど説明しますね。

サンプリング周波数

データの指定でいうところの「48kHz」に該当する部分です。

簡単に言うと1秒間にどのくらいの回数データ記録するかです。
サンプリング周波数が大きくなると低い音、高い音の録れる上限が大きくなります。

このサンプリング周波数ですが、注意が必要なパラメータでして、これが異なるプロジェクトに読み込むと「データの再生速度が変わってしまいます。」
受け取ったボーカルデータがオケと速度が合わない場合、大体これが原因です。

パラメータの指定については録音用のプロジェクトファイル作成時に指定することができます。
録音する前に必ずオケ作成者に確認し合わせましょう。

ちなみに、CDの音源は44.1kHzなのでCD収録されていたインストオケなどは44.1kHzとなります。
音源制作の現場では、48kHz/24bitで制作することが多いため、オリジナル曲の依頼などは48kHz収録を頼まれることが多いと思います。

量子化ビット数

データの指定でいうところの「24bit」に該当する部分です。

録音された音について情報を何段階で記録するかです。例えば、音量を表現するとき10段階しかないのと60000段階あるのでは明らかに後者のほうがリアルに音が記録できますよね!

このパラメータについては異なっていても再生速度が変わったりはしませんが、もちろん作成されたオケへ合わせましょう。
CD音質は16bitですが、音楽制作現場では24bitで制作することが多いです。

最近では32bit floatに移行していく流れのようです。
古いDAWでは32bitで録音できないことがあるので今後の為にも対応を進めていくのも良いと思います。

その他

頭出し

ボーカル録音では基本となります。WAVファイルを書き出す際、歌い始めの部分ではなくオケの一番最初から一本のデータ作成する方法です。

図のように、セクションごとに分けて収録すると思います。
書き出しの時はオケと同様の範囲で、1小節目~最終小節目まですべてを書き出しします。

すると、ミキサーが受領したときに何も考えずに1小節目にファイルの一番最初に合わせるとボーカリストさんの歌ったタイミングで再生できます。

ハモリの録り方

ハモリの録り方は、メインパートと一緒です。

…これだけなんですが、ハモリパートだから小さく歌ったりする必要はありません。
また、LやRに振ったりというパン作業も不要です。すべてMIXで調整しますのでそのまま普通に歌って提出をお勧めします。

各DAWのモノラル書き出しの方法

記事の最初で話題にあげた、モノラル書き出しについてです。
私はStudioOneとCubaseを使っていますのでこの2DAWについて説明いたします。

Studio One

1.「ソング」→「ステムをエクスポート」を選択


※ここではミックスダウンを選択しません。ミックスダウンを使うと必ずステレオで出力されます。

2.各設定値を入力
  1. ソース …トラックを選択します。
  2. フォーマット …指定されたフォーマットを選択します。
  3. エクスポート範囲 …1小節目~最終小節まで書き出せる範囲
  4. オプション …モノトラックを維持を選択します。

通常のボーカル提出の書き出しはこれで問題ないはずです!
重要なところは、モノトラックを維持のチェック欄です。これが外れているとステレオになるので注意してください。

Cubase

1.「ファイル」→「書き出し」→「オーディオミックスダウン」を選択
2.各設定値を入力する。
  1. チャンネルの選択 …書き出すトラックを選択。Pro版の場合は複数トラック同時に書き出せますが、Pro以外の場合は1トラックずつ書き出します。
  2. オーディオエンジン出力 …指定されたフォーマットを選択します。
  3. オーディオエンジン出力その2 …モノラルダウンミックスにチェックを入れます。

Studio OneとCubaseのモノラル書き出しには少し違いがあります。

Studio Oneでは作成したトラックがステレオの場合、モノラルを維持で書き出してもステレオで書き出されます。
トラック作成時からモノラルトラックの作成をするよう気を付けてください。

Cubaseではステレオで作成したトラックもモノラルダウンミックスをチェックすることで強制的にモノラルに変換します。
オケのパラ書き出しの時に間違えると悲惨なことになりますw

まとめ

ボーカルデータ提出の注意点はいかがでしたでしょうか。
慣れれば当たり前のようにできてしまうので是非、記事を見ながら試してみてくださいね。

完璧なデータを提出してかっこいいボーカリストになりましょう!!

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